幌萌鐵道管理局   '04/2 北海道帰省記 鉄道編   '04.3.26記
   

4. 松本→直江津→東室蘭  ('04.2.28-29)

切符の手配

 さて二週連続北海道帰省の第二部。次男の手術は無事成功したので予定通り長男を迎えに行くことに。出発の前日は仕事が遅く切符が手配できず,出発当日の午前中に松本駅へ向かった。今回はついでに廃止目前の石勝線楓駅を訪れようと思い,しかし時間的余裕がない為,レール&レンタカーきっぷを使用することに。

 松本駅でみどりの窓口に行ったところ,運が悪いことに(?)お姉さんの担当する窓口に。このお姉さん,先週乗車券を誤発行してホームまで追いかけてきてくれた方。ちょっとマズイかも,と思ったのは事実。(笑) 窓口に立ちレール&レンタカーきっぷと告げたところ少々慌てた様子。いざ指定券を試してみようとしたところ,ちょうど10時寸前でマルスが停止。そこで窓口のお姉さん曰く,レンタカーは専用の用紙があるのでびゅうプラザのほうがいいかもしれません。このお姉さんの発券に危機感を抱いていた私は即座に了解し,びゅうプラザに向かった。

 ちょうど10時の開店とともに入店し,このひ最初の客となる。カウンターの若い兄ちゃんは話が早く,案外手際良く発券してくれた。・・・とは言っても30分ほどかかったが。往路は本日の「トワイライトエクスプレス」のBハネ,復路は「北斗星2号」のBソロで,郡山から新幹線乗り継ぎ。東室蘭からのレンタカーも無事手配完了。旅行センターで直前に手配する人は少ないのか,お兄さんは「案外取れるものなのですね」と結構驚いた様子。こうして無事に帰省の切符は確保した。
 ※復路は「北斗星2号」のBソロはレール&レンタカーの割引対象外です。


南松本→長野 1539M

 さて出発は松本14:24発長野行き普通列車を予定していた。しかし直前まで家族で南松本方面に買い物に出ていたので時刻表を見直してみると,乗ろうと思っていた列車が上諏訪発で南松本に停車するので,南松本から乗車することに。

 既に松本からの乗車券を購入済みだったので,南松本→松本間の乗車券を別途購入して14:19に南松本を出発。松本駅で乗客のほとんどが入れ替わりボックスシートを確保したものの,お年寄りの集団が押し寄せ随分と狭い思いをする羽目に。
 松本から長野までこの集団のおばちゃん達のよくしゃべること・・・まぁ退屈せずに済んだかも。(笑) 長野には定刻15:38に到着。


▲南松本駅にて 長野行115系

長野→直江津 355M

 次の直江津行き普通列車まで40分弱あるので一旦改札を出て,長野駅前の本屋と土産物屋を物色。16時頃,長野駅に戻ったところ,既に直江津行きは入線。ボックス席は取れなかったものの先頭車の三人掛けロングシートに座ることができた。

 列車は定刻16:16に長野を発車。車内はそこそこに込んだ状態。豊野を過ぎ山間部に入るとあたり一面まだ雪の中。しかし車内は暖房が強く厚かった。新潟県に入り,二本木で列車交換。お互いに同時にホームに進入していく光景はなかなか楽しかった。また暑いのでスイッチバックでは窓を開けて楽しんだ。

 新井や高田から新たな乗客が乗り込んできて列車はちょっとした盛況。定刻17:45に直江津駅に到着した。


▲長野駅にて直江津行き普通列車(右)


▲直江津駅に到着した普通列車(右)

 直江津駅にはちょうど関西方面へ向かう583系シュプール号が停まっていた。毎年縮小されていくシュプール号であるが,果たして来シーズンもこの姿を拝むことができるだろうか?


▲直江津駅にて シーズン終了間際の「シュプール号」

直江津→東室蘭 寝台特急「トワイライトエクスプレス」

 さて直江津駅。夕飯を調達する為に,キヨスク前に出ていた駅弁売りの屋台をのぞく。するとおばちゃんがちらし寿司ができたてだよ〜,とのこと。しかし人の顔を見て「お兄さん,お酒飲むんだったらやっぱり幕の内がいいわ。私,息子になら絶対幕の内食べさせるわ」・・・おばちゃんの言う通り幕の内弁当を購入。すると駅弁屋のおばちゃん,向かい側のキヨスクのおばちゃんに「お酒!お酒!」と催促。見事な連係プレーだ。(笑) 結局500mlのビールを買い寝台の入線を待った。

 さて本日乗る「トワイライトエクスプレス」,私自身初めての乗車。これまでなかなか乗車の機会に恵まれなかったが,今日切符を手配したところ通常のB寝台上段ではあるが確保できたので,ようやく乗車できることとなった。ちなみに目的地である東室蘭まで,直江津から乗り換えなしというのは大変魅力的。


▲「トワイライトエクスプレス」が直江津駅ホームに進入

 専用塗装のEF81が牽引した列車は18:00ちょうどに入線。客車の先頭側である9号車に乗車した。私の区画には既に先客の御婦人二名がいたのでちょこっと挨拶してお邪魔した。ちなみにこの列車の通常のB寝台は一区画毎に締め切れるようにドアがあり,団体であれば簡易的でも個室として取り扱える。寝台自体は通常のB寝台となんら変わりないが,壁が木目調なのと,イヤホンが別途必要であるが他の個室と同じオーディオ装置がついていた。

 私の区画は上段に私と御婦人,下段にもう一人の御婦人で,下段は一席空いていた。上段で私の隣の御婦人は階段を登るのがとても大変な様子で,しんどいですと言っていた。
 やがて車掌がやってきた。車内改札の後,一言。「食事は大丈夫ですか?」・・・えぇ,バッチリ買い込んでいるから大丈夫です,と返事すると車掌は安心して戻っていた。寝台列車は停車駅が少なく,食堂も予約制なので供食環境は決してよくないのは重々承知であるが,素人であればミスりそうな点である。
 とりあえず寝台をセットし落ち着いたので,先ほど仕入れた弁当とビールで夕飯に。買った幕の内はかなり大きく,お酒のつまみにはバッチリ。おばちゃん,ありがとう!って感じ。(笑)

 食事を終えてからしばらくして新津に到着。「トワイライト」は新津を出た後は北海道は洞爺まで客扱い停車をしない。本格的な夜を迎えることになる。


▲B寝台車 各区画にドアあり

▲新津駅にて 次は洞爺まで客扱いなし

 さて「トワイライトエクスプレス」と言えば豪華寝台特急を代表する列車のはず。しかしB寝台にこもっていたままでは普通の寝台列車と変わらず実感が湧かない。そこで車内を探検。個室車両を通り抜けサロンカーへ行ってみた。入ってみると,うん,豪華。でも・・・団体のおばちゃん達が陣取っておりとにかく賑やか。私のような気の小さい若めの男性にはとても我慢できる空間ではなく,早々に退散した。(笑) 寝台に戻り,家から持参した酒とつまみを食す。なんかB寝台は豪華寝台列車の中の貧民区みないな感じに思えてきた。それでもお酒でいい気分になったので就寝。

 翌朝,目が覚めると既に北海道に突入,函館も過ぎていた。6:43に洞爺を出ると下の御婦人が下車した為,荷物を抱えて下段に下りた。すると私の隣にいた御婦人も降りてきた。そこでお話したところ京都から札幌まで乗車とのこと。京都に住んでいるけど元々沖縄の方で,雪の北海道は初めてで楽しみ,と笑顔で話していた。是非北海道を楽しんで欲しいものだ。

 話しているとあっという間に時間が過ぎ,東室蘭には7:17に到着。ホームで列車を見送ってから改札へ向かった。


▲東室蘭を発つ「トワイライトエクスプレス」

東室蘭−室蘭間往復 424M/1433M

 さて東室蘭。つい5日前に随分と長居してしまった駅だが,この朝も時間を潰さねばならない。というのも,手配しているレンタカーの開店時刻は9時。つまり2時間弱ある訳で,一旦実家に戻ってまた出てくるのもアホらしいので,それまで待ってみることにした。

 駅の発車時刻表を見てふとある考えが浮かんだ。そういえば室蘭駅が移転してから汽車で訪れたことがない・・・。そんな訳で東室蘭7:38発の室蘭行普通列車に乗ってみることにした。

 東室蘭に入線してきたのは登別からの711系3両編成。かつては室蘭地方の列車はほぼ全て室蘭まで乗り入れていたのだが,ここ近年は特急「すずらん」を除き東室蘭−室蘭間の運転体系は室蘭本線とは切り離された形で,昼間は気動車による区間運転がほとんどだ。しかし朝などはまだ直通列車も残されており,この711系での運転はもはや貴重な存在かもしれない。

 最後部の列車に乗り込むと乗客は私の他には一人だけ・・・。日曜日の朝だからだろうか?それにしても寂しすぎる。その人も途中駅で下車し,結局室蘭駅で下車したのは私を含めたった二人であった。


▲登別からの711系普通列車 東室蘭にて
 室蘭駅に着き,どこぞかで朝食でも,と思ったが小雨がぱらついてきており,また朝から空いている食堂もどうも近くにありそうにない。そんな訳で駅舎内で時間を潰し,8:11発の札幌行き特急「すずらん」に乗車した。ちなみにこの列車は東室蘭までは普通列車である。

 さすがに朝の札幌行き,途中駅からも結構乗客がいた。先ほどのガラガラの普通列車を見て故郷の寂しい現状に不安を感じてしまったが,これでちょっと安心したかも。


▲室蘭駅にて711系普通列車

▲室蘭駅にて781系普通列車
 さて再び東室蘭駅。朝食を摂りたいので東口へ。しかし食べ物屋は開いていないし,誰も歩いていない。考えてみれば昔から朝食の食べれるような店はこの近辺にはなかったような気がする。結局コンビニに入り食料を調達,駅の待合室で食べた。

 時刻はまもなく9時。東室蘭駅東口にある駅レンタカー営業所へ行き,早速手続き。この事務所,不思議なことに狭いのに駅レンタカーと日産レンタカーが同居している。借りた車も日産の新型マーチだったので業務提携でもしているのだろうか?
 すんなり手続きが終わって,きれいなマーチで実家へ向かった。


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