２．　札幌→静内　快速「優駿浪漫」　（'01.1.5）

　朝起床7時。目覚し時計より早く目が覚めた。のんびりと朝の準備をして8時過ぎにホテルをチェックアウト。外に出ると札幌の街は現在進行形の大雪であった。コートのフードをかぶりながら札幌駅へ向かった。

　さてこの日の目的は札幌発様似行の日高本線直通快速「優駿浪漫」号に乗車すること。今年度限りで引退する旧国鉄急行型気動車キハ56が運用されるこの列車に乗る為にわざわざ札幌に来たようなものだ。札幌駅7番線への入線時刻は9:04。まだ30分以上時間があるので駅構内で朝食。大人二人はホームの立ち食いそばを食す。子供には階下の売店で売っていた弁当を食べさせる。

　外の雪はいつしか止んでいた。やがて遠方から急行色の見慣れた顔が近づいてきた。入線シーンを撮影。たった２両編成なので長いホームの中央部にちょこんと停車した感じだ。

　9:04定刻に列車は発車。大きなエンジン音を響かせながら列車は走り出す。走り自体はなかなか快調である。車内も空いており心地よい。

　さて新札幌，北広島，千歳，南千歳と千歳線の快速列車と同等に停車を重ねてゆく。この千歳線の区間を急行型車両に乗るのは急行「ちとせ」以来，かれこれ20年振りかもしれない。老体に鞭打ったような走りの感も否めないが，板張りの床がなんとなく暖かい。この床は首都圏育ちで東京近郊の電車しか知らずに育ったカミさんにも受けが良かった。

　列車は沼ノ端から室蘭本線に入り，10:24苫小牧に到着。ここからは日高本線の通常ダイヤの普通列車として走る。列車先頭部の列車種別も“快速”から“普通”に変更された。苫小牧からは一般客がどっと乗り込んできていずれのボックスもほぼ埋まった状態。なかなかに盛況だ。苫小牧駅では11分の停車。ホームに出て撮影を行う。

　やがて新冠を過ぎ静内12:09到着。本当なら終点の様似まで乗って行き折り返してきたいところであるが，室蘭への帰りが遅くなり子供連れには辛い行程になるので断念し静内にて下車することに。ここでキハ56とは最後のお別れとなった。