周遊券世代には馴染み深い列車の一つであろう「まりも」。宿の代わりに使った人も多かったはず。
この「まりも」，'93年に客車急行「まりも」が廃止となり，キハ183系と14系客車寝台混在の特急「おおぞら」に変更となりましたが，'01年に「まりも」の名称が復活。しかしながら夜行列車の凋落に歯止めが掛からず，'07年10月より繁忙期のみの臨時列車化，そしてついに'08年8月31日発の運転をもって廃止となりました。
これ以前に「利尻」「オホーツク」といった夜行特急も廃止となってしまい，「まりも」の運転終了とともに道内完結の夜行列車の歴史に終止符が打たれることになったのです。そこで最後に記念に思い出の「まりも」に乗車しようと釧路を訪れてみたのでした。
さて列車は深夜23時30分発。指定券を取っておいたので早くに並ぶ必要もないのですが，2時間ほど前から釧路駅待合室で今か今かと待ち構えていました。小学4年生の息子は眠くて辛い時間だったようです。
やがて列車が入線。先頭はキハ183系100番台，最後尾にキハ183系0番台，中間にキハ182系の若番台と寝台車スハネフ14が連結されていました。廃止を控えつつもホームで撮影する人の姿はさほど多くありませんでした。
我々の乗った指定席車内は乗客が10名足らず。正直ガラガラでした。自由席のほうに顔を出してみましたが，こちらも指定席をさほど変わらない程度の乗車率。ちなみに寝台車のほうは満席でした。
なお座席のほうは指定席のほうが初代キハ183系シートで，自由席のほうが500番台相当のシート。乗り心地では自由席のほうが勝っていてちょっと悔しかったですが，名前の残る指定券を残したかったので良しとしましょうか。
列車のほうはかつての新得交換のような長時間停車はなく快調に走行。新夕張あたりから既に外が明るくなり目が覚めてしまい，そのまま車窓を楽しみながら札幌に到着。しばし撮影をして回送列車を見送りました。
