１．松本→長野

　冬の青春18きっぷ使用期限最終日の1月20日，自宅近くのバス停から美ヶ原温泉線のバスで松本駅へ行こうと思いバス停に向かうと定刻前なのにバスが通りすぎ大慌て。次のバスまで15分以上あり乗る予定の列車には厳しい予感。5分以上待っても来ないのでちょっと歩き，新浅間線のバス停へ。こちらの時刻を見ると美ヶ原温泉線のバス停の時刻と大して変わらず。そんなこんなしてまもなくバス時間だな，と思ったら美ヶ原温泉線のバスが通って行った。これも定刻より早い。おかしいと思ったら1分も経たずにまた美ヶ原温泉線のバスが・・・　どうやら前の２本は軒並み10分以上の遅れだった様子。我々は新浅間線のバスで松本バスターミナルへ到着。列車のダイヤまで10分ほど余裕があったが，窓口で切符を買わねばならないので子供を抱えて駅まで走った。

　みどりの窓口で信州ホリデーパスを１枚購入し，改札をくぐる。列車は9:32入線の予定であったがまだ来ず。少し遅延して飯田線からの快速「みすず」がやってきた。無事席を確保し出発。使用されている115系はJR東海所属の湘南色編成であり，車内の広告も名古屋・静岡圏のものが多く少し異様だ。

　列車は明科を過ぎ山間へ。この日松本はほとんど雪が無い状態だったが，さすがに山に来ると積もっている。列車は順調に進み，篠ノ井へ。ここで反対ホームに除雪列車のDD16が停まっていた。飯山線から帰ってきたのであろうか。まもなく長野という時点で息子は昼寝モードに入ってしまい，長野着。

　長野からはちょっと北上してみたいので飯山線へ。長野駅のホームは昨年12月に変更され，これまでの１番線・２番線が廃止（駐車場になるそうだ），３番線が新１番線へ，４番線がホームが半分に区切られ新２・３番線となっていた。飯山線は北側半分に専用に設けらた新２番線ホーム発着となった。
　この時期，信州へスキーでやってくる高校の修学旅行生が多い様子で，駅には編成が通常より長い383系「しなの」や臨時団体列車の381系が停まっていた。

　さて飯山線。キハ110系2両編成でやってきた。早めに乗り込んだので席は確保されたが，やがてスキー板を担いだ団体がやってきて車内は大混雑。
　本当は昨年に引き続き飯山線の旅を今回は計画していたのだが，北信地方は連日の大雪の為，飯山線は除雪の為，戸狩野沢温泉以北では計画運休。そんな訳で今回は飯山線はちょっと乗って折り返してくることに。

　飯山線のワンマン列車は定刻11:02に出発。軽やかなエンジンを立てて快調に走る。豊野から信越本線から飯山線に入ると雪は次第に深くなる。確かに今シーズンは大雪だ。この列車は替佐で交換の予定なので，その一つ手前の上今井にて下車した。駅舎内にはかつての国鉄型気動車の写真が飾られており整備の行き届いた委託駅という感じだ。久々に趣味で軟券の乗車券を１枚買った。

　豊野で降りてみると留置線にJR西日本の583系が停車していた。シュプール号で信州にやってきた編成で，昼間は例年この豊野駅で昼寝をしている。しかしなぜか編成の途中には国鉄色の485系２両が組み込まれておりちょっと不格好だった。

　さて黒姫からやってきた臨時列車は1115系で案の定空いていたが，車内のほとんどは高校生であった。下校時に合わせた臨時列車だったのだろうか？　長野駅には12:14着。

　長野からは南下し，しなの鉄道線に乗る予定。列車の乗り継ぎ時間がまだまだ40分以上と先が長かったのだが，ちょうど折り返しの列車がやってきたのでさっさと乗り込んでボックス席を占有し，ちょうど昼時だったので持参のおにぎりで昼食タイムとなった。

　この列車，発車まで30分以上時間があるというのに発車20分程前にはほとんど席が埋まってしまい，12:57の発車時には我が家もボックスを占有できなかった。

　篠ノ井からしなの鉄道線に入る。JR時代を引き継ぎ複線電化の区間を進む。途中，篠ノ井−屋代間に新駅を建設中であった。これが出来るとしなの鉄道発足以来二つ目の新駅誕生だ。
　列車は屋代，戸倉と停まって行く。戸倉にはしなの鉄道の車庫があり多くの電車達が昼寝をしていたが，停まっている列車のほとんどがしなの鉄道色になっていた。発足当初は大部分が信州色だったが，塗装更新は地道に進んでいるようだ。まもなく信州色のしなの鉄道車両は消滅するかもしれない。
　なおしなの鉄道にはまだ石油輸送の貨物列車が走っている。JR貨物のEF64はこの区間でも健在である。西上田駅駅舎はしなの鉄道とJR貨物が同居しているのも面白い光景だ。
　列車は上田で大きな乗客の入れ替えがあったが，相変わらず混んだ状態。しかし学生が多いことから運賃収入が伸び悩んでいるのであろう。

　さて列車は13:46に田中駅に到着。ここで我々も下車。信州ホリデーパスはしなの鉄道線も乗車できるが，青春18きっぷではできないので篠ノ井からの運賃590円を精算した。

　さて“ゆぅふるtanaka”で存分に温泉を楽しみ，田中駅へ。外は雪が振り出し結構強い。田中駅で篠ノ井までの乗車券を1枚買い改札をくぐり，16:16発の長野行き列車に乗った。今度の列車は信州色115系。車内はそこそこの混み具合であったが席は確保できた。やがて湯疲れの為か，私と息子は車内で眠りこけてしまった。

　長野駅に17:06到着。ここから松本への列車まで約１時間あるので一旦改札を出る。息子はまだ寝たままなので待合室にてしばらく時間を潰した。しかし列車がいつ入線してくるか判らなかったので発車30分くらい前に改札を抜けてホームへ。電光表示によると普通列車発車12分前の「しなの30号」と同じホームでまだまだ入線は先であることが判ったので今度はホームの待合室へ。
　やがて息子が目を覚ましたのでホームの「しなの」を見物。すると息子は「これ，これ」を連発し「しなの」に乗りたがる。残念ながら我が家は貧乏なので鈍行にしか乗れないのだよ・・・（笑）

　「しなの」の発車を見送り，やがて普通列車が入線，ボックス席を占有できた。18:03定刻に長野駅を出発。外の雪は依然続いており，かなりの積雪になっている。列車は篠ノ井から篠ノ井線に入り山間へ入っていく。途中スイッチバックの姨捨駅に止まったところで事態が少し変わってくる。対向列車が遅れている為に少し長めに停車。その先も徐々に列車は遅延，今朝まったく雪の無かった松本市内に入ると積雪30cm近くになっている。10分ほど遅れて松本駅に着くと中央西線の「しなの」は軒並み遅れが出ておりちょっと混乱している雰囲気。特に西のほうで大雪になっている様子であった。どうやらこの日は昼頃からずっと雪が降り続いていたらしい。

　この後，我が家は駅前で夕飯を摂り，バスにて自宅へ戻った。