１．松本→長野→黒姫

　この日の朝は超適当。大して遠い距離でもないし息子の起きる時間等も考慮しのんびり出発する事にし朝食を摂った後9時10分頃自宅を自転車で出発。松本駅前有料駐輪場（100円）に自転車を置いて駅へ。

　窓口で信州ホリデーパスを１枚購入（2,340円），改札を通りホームへ。9:32発の飯田線天竜峡からやってきた快速「みすず」に乗車した。結構松本以遠から乗り通す客が多いらしくボックスシートは取れず2人掛けの席に親子３人で座る事に。まだ子供が膝の上でも大丈夫なので助かった。
　この快速の車両はJR東海静岡区在籍の国鉄湘南色115系。長野県内のJR東日本の車両はほとんどが新塗装になってしまっているので，昔ながらの列車は今や貴重な存在である。
　列車は順調に進み篠ノ井からはノンストップで長野10:39到着。

　長野では次の信越線の列車まで約40分弱あるので一旦改札を出て駅前の本屋等に立ち寄りそして駅に戻った。

　この列車内はさすがに快適で文句ない。家族でのんびり過ごしながら約30分の乗車の後，野尻湖最寄りの駅，黒姫に12:00到着，下車した。

　黒姫駅前から野尻湖行きのバスは１時間に１本ペースで走っているのだがちょうど昼時は便が無く，13:05発まで待たなくてはいけなかった。そこで黒姫の駅舎で持参したおにぎりで昼食とした。食後は駅を出て左側にある「一茶ふるさと広場」という公園で子供を遊ばせて時間をつぶした。

　約1時間の後，ようやくバス発車時刻。長野電鉄系列の信濃交通のバスに乗り込む。型式が一昔前の感じのバスで冷房もなく，運賃箱も私が子供の頃から見慣れたもので懐かしい雰囲気が漂ってくる。バスは13:05に発車，狭い道を通り抜け国道18号線を北上，野尻湖へ向かった。そのバスの車内で息子がなんと眠気に負けてお昼寝タイムに突入・・・バスの揺れ心地が良かったみたいである。（笑）　黒姫駅から約10分強で野尻湖バスターミナルに到着。運賃270円であった。

　バスターミナル脇の道を湖岸の方へぶらっと歩いてみる。300mくらい歩くとそこに野尻湖が広がっていた。この日は天気が良く湖の眺めはなかなかのもの。ちょっと湖岸を散策して遊覧船乗り場前の休憩所に到達。さすがに寝た子を抱えたままでは辛い。

　さて観察してみると野尻湖には遊覧船が３隻ある。湖に向かって右側から「白鳥丸」（文字通り白鳥の形），「雅」（新造船で見た目から綺麗），第３のじりこ丸（古いタイプ）となっている。息子も当分起きそうもないので寝床確保も兼ねて遊覧船に乗る事に。ここは新型の「雅」に乗船してみる。運賃は950円，野尻湖１周約40分の道程である。桟橋を渡って船に乗り１階部分の座席へ。空調も効き快適でシートもふかふか。息子を寝かすにはちょうど良かった。（苦笑）

　さて船は出港。２階部後方のデッキと船の最上部のデッキにでることができ，一人で写真を撮ってみる。天気が良かったので湖の青さと妙高や黒姫の山々が綺麗だった。船内には案内放送がかかっていたのだが，これが随分と古臭い内容でムード歌謡（笑）をバックミュージックに昭和30年代みたいな言葉遣いで説明してくれていた。

　船は野尻湖をほぼ一周し終え，最後に湖面に浮かぶ島，弁天島（琵琶島）に立ち寄る。ここには神社があり下船して参拝する事が可能。次の便に乗れば良いのだが，我が家は息子が昼寝中なのでそのまま乗り通して桟橋に戻った。

　ちょうどおやつ時だったのでちょっと休憩。先ほどの遊覧船の桟橋近くにある喫茶店「舟小屋」へ。ここは屋外にテーブルと椅子があり湖を眺めながら休む事が出来る。子供用に頼んだケーキはなかなかの美味であった。

　その後土産物屋などを見物して，結局野尻湖には２時間ほど滞在した。のんびり時間に追われる事無く楽しむ事が出来た。ところで野尻湖といえばナウマン象が有名であるが，博物館は今回はパスして次回にすることにした。

　黒姫駅では接続が良く約10分ほど待ち15:45発の長野行き普通列車を捉える事が出来た。115系普通列車3両の運転だったので席はあまり空いておらず，2人掛けシートとなった。長野駅に近づくに連れ車内は混雑したが無事長野駅16:18到着。

　列車は定刻に長野駅を出発，途中対向列車の特急「しなの」が遅れた影響で交換待ち時間が長くなり定刻より遅れて運転。車内では再び息子が眠りに就いてしまったのだが，ボックスだったのでシートに横にして来れて楽であった。そして列車は定刻より6分遅れの18:26松本駅に到着した。