昨年春あたりから廃止が噂さされていたため、大学時代の鐵研ＯＢ有志で昨年10月末に大嶺支線を訪ねてみました。

　この日は日曜日。天気は最高の秋晴れ。南大嶺から昼下がり14時の列車に乗ると乗客は我々４名と、同じく趣味で乗りに来たらしいおじさんの計５名のみ。まさにマニア100％、笑うに笑えない状況です。
　ですが我々には、最近ではめっきり数少なくなったこの「のほほん」としてなんとも平和なローカル線を堪能することができ、距離は短いですが久々に満足の行く線区でした。

　終点、大嶺は広い構内の跡や大きい駅の様子から、かつての賑わいを想像させますが、今は人影も少ない山間の集落で、いい雰囲気を漂わせていました。

　この日運用に入っていたのは無茶なワンマン化改造をしたキハ23 7。この車両も時間の問題でしょうか。でもやっぱりローカル線には国鉄型気動車が一番です。

　帰りは先ほどの折り返し列車に乗車。乗客も相変わらず同じ。「これじゃ廃止されて当然だな」と納得するに十分な状況でした。

　最終日前は学生の春休みシーズンでもあったことから、このような大嶺支線の状況にはお目にかかれなくなっていたことでしょう。しかし廃止とは鉄道ファンにとっては寂しい限りです。
　しかし鉄道を建設した理由がなくなり、その使命が果された以上、消え去っていくのは仕方がないことでしょう。惜しみつつも大嶺支線が無事、その役目を終えたことを喜びたいと思います。